国債「先行き不安」は債券市場関係者だけの不安 国民全体にはハッピー (1/2ページ)

2015.02.26

 「日本国債が記録的な乱高下を演じており、不安が再燃している」という報道が19日付の米ウォールストリート・ジャーナル紙であった。この記事にある「乱高下」や「先行き不安」というのは本当なのだろうか。

 記事の文中では、「18日の国内債券市場では、長期金利の指標となる10年国債利回りが0・41%と、先月に付けた過去最低の0・195%の2倍超の水準へ上昇した」とあり、事実関係は正しいといえば正しいが、「2倍超」とは笑ってしまった。

 実は、記事の中にある2013年から2年間における各国の国債利回りのグラフをみても、日本国債が乱高下しているようにはどうしてもみえない。そもそも「2倍超」になったのかどうかも、目をこらしてもよくわからない。

 長期金利の形成の一般論をいえば、将来にわたる短期金利の予想の積み重ねである。将来の短期金利がどうなるかの予想に従って上下するため、将来予想の動きで変動しやすい。

 長期金利の変動幅は短期金利に比べると小さいが、長期債は長期金利の変動によって価格が変化し、償還までの期間が長い方がより影響を受ける。このため、長期金利の上昇は、長期債の価格を大きく低下させるので、債券関係者にとっては死活問題になる。

 歴史的にみれば、長期金利の指標となる国債金利の水準は経済成長率とほぼ同じだ。日本のデータだけみていると、最近20年もデフレだったので、経済成長率が低くマイナスにもなっていた。長期金利はさすがにマイナスにはならないので、結果として長期金利のほうが経済成長率より高かったが、世界各国で長い目でみればほぼ同じである。

 

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