日本の国民負担率は低いのか 消費税に依存する欧州を持ちだす財務省の魂胆 (1/2ページ)

2015.03.05

 国民所得に占める税金や社会保険料などの割合を示す「国民負担率」が、2015年度は43・4%となり、4年連続で過去最高を更新すると財務省が見通している、という報道があった。

 税金について議論するとき、財務省の資料に出ている国民負担率を持ち出すことが多い。

 国民負担率の国際比較は、比較概念も統一されており、それなりに有用なデータである。それによれば、日本の国民負担率はOECD(経済協力開発機構)33カ国中7番目の低さである。

 財務省は、国際的にみても国民負担率が低いのだから、もっと高めてもいいという魂胆なのだろう。

 ただ、日本より負担率が高い26カ国中23カ国は欧州の国々で、日本より低い6カ国中には欧州の国は1つしかない。非欧州の先進国9カ国中では4番目に国民負担率が高い国であり、日本の国民負担率は決して低いとはいいがたい。

 その上、国民負担率の定義では、分母を国民所得にするが、海外では国内総生産(GDP)にすることが多い。というのは、GDPと国民所得の関係をいうと、GDPに海外からの純所得を加えて国民総生産を産出し、それから国定資本減耗を控除し、さらに純間接税を控除したものが国民所得になる。

 つまり、分母を国民所得にすると、税収に占める間接税(消費税など)の割合が高い国の国民負担率は見かけ上高くなるというバイアスが出てしまうので、OECDのような国際機関では、分母は国民所得ではなくGDPにするのである。なお、分母をGDPにすると、国民負担率の低さはOECD33カ国中9番目となる。日本より低い数字の8カ国中、欧州の国は3カ国に増える。

 

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