★勝谷誠彦さん『バカが隣りに住んでいる』扶桑社1300円+税
週刊誌の人気コラムの最近4年分をまとめた。時代を経ても内容が古びていないところがすごい。民主党の菅直人首相(当時)の下、未曾有の東日本大震災、福島原発事故で幕を開け、以来、政権交代、中韓の反日攻勢、朝日新聞慰安婦報道取り消し…と、めまぐるしい時代。憂国のコラムニストが、日本を脅かす国内外のバカを一刀両断に斬りまくった軌跡は、時代を再認識させるとともに痛快だ。東京・有楽町の居酒屋で聞いた。 (文・幾田進 写真・野上繁美)
──すごい時代でした
「僕は365日毎朝10時までに、有料メール『勝谷誠彦の××な日々。』に原稿を配信していますが、震災のときは1日何本も号外を出すほどでした。このコラムでも、海外のメディアと比べて日本ではいかに情報が秘匿されているかということや危機管理がまったくできていないことを早くから指摘できていたのではないでしょうか」
──中でも菅元首相に対する見方は厳しかった
「当初から言っているのは、福島原発事故でなぜ警察が入らないか、ということです。普通の企業や工場で爆発があり人が亡くなったりすれば、業務上過失事件としてすぐ警察が入るじゃないですか。それどころじゃない事故なのですから。スピーディー(SPEEDI=緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)のデータ隠しなんて、未必の故意として明らかに刑法に触れるので、菅氏は逮捕されなければいけない」