日本企業の海外企業M&A急増 成功率は「5%」 (1/2ページ)

2015.03.22

 日本企業による海外企業の合併・買収(M&A)が急増している。M&Aのコンサルティング会社「レコフ」によると、今年1−3月の海外M&Aは、3兆8842億円と1年前に比べて約76%増加し、過去最高のペースだという。

 人口減少による国内市場縮小をにらみ、アジアや欧米の需要を取り込むのが狙いだ。円安の進行で、株式取得などの費用は割高になったが、業績回復で資金が潤沢なことも急増の原因。上場企業の内部留保は約332兆円もあるが、この3カ月でその1%を海外M&Aに使った計算になる。

 たとえば伊藤忠商事は、中国最大の国有企業グループ・中信集団の傘下の会社に約6000億円を投じ、タイの最大財閥CPグループと共同で食糧や資源開発の事業に取り組む。日本郵政グループもオーストラリアの物流大手トール社を約6200億円で買収した。

 ブラザー工業も今月11日、英国の産業用プリンター製造大手、ドミノ・プリンティング・サイエンスを完全子会社化と発表した。買収額は約1890億円。ミシンでは苦労したブラザーも、プリンターに転換して大きく飛躍している。

 ただ、私は日本企業の海外M&Aのその後を調べているが、成功確率はだいたい5%だ。NTTもことごとく、うまくいかなかった。

 あの武田薬品工業でさえ、2011年に1兆1000億円という巨費を投じてスイスの製薬会社ナイコメッドを買収したが、人材が相次いで流出し、新興国向けの売り上げも伸びなかった。08年には医薬品開発を目的に約7200億円を投じて米国のミレニアムを買収した。どちらもM&A効果は上がっていないので経験豊かな外国人社長クリストフ・ウェバー社長を任命せざるを得なかった、と長谷川閑史会長は語っている。

 

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