ネパール地震引き起こしたプレートの異端児 北上続ける「インド亜大陸」 (2/2ページ)

2015.05.01


地震で建物の多くが倒壊した世界遺産ダルバール広場=カトマンズ(ゲッティ=共同)【拡大】

 ところでインド亜大陸はここまでくるあいだに、数奇な運命をたどった。もともとこのインド亜大陸は、ひとつの大きなゴンドワナ大陸と呼ばれる大陸が1億5000万年ほど前に分裂して南極大陸ができ、割れた残りがアフリカ大陸、オーストラリア大陸などとともに分かれて、それぞれが北上していったひとつなのだ。

 そして、このインド亜大陸がアフリカの東沖、いまフランス領レユニオン島があるところを通ったときに、地球深部から上がってくる「プリューム」の上を通った。プリュームとは、風呂の中を泡が上がってくるように巨大なマグマのかたまりが上がってくるものだ。

 このプリュームから大量のマグマがインド亜大陸を割って吹きだしてきた。学問的には「洪水玄武岩」という。大量のマグマが出てきて、まるで洪水のように地表を広く覆ってしまうという一種の噴火だ。

 出てきたマグマは富士山の体積の100倍以上という途方もない量だった。こうしてインドのデカン高原ができた。玄武岩の台地で、面積が日本全土の約1・5倍、50万平方キロもある。

 日本の噴火とは比べものにはならない、過去有数の巨大な噴火だった。その後の暴れ方といい、インド亜大陸は「プレートの異端児」なのである。

 ■島村英紀(しまむら・ひでき) 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。最新刊に、本紙連載をまとめた『油断大敵! 生死を分ける地震の基礎知識60』(花伝社)。

 

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