人も感染「疥癬タヌキ」の恐怖 ダニ寄生して起こる皮膚病

2015.05.26


疥癬症にかかり保護された野生のタヌキ=横浜・野毛山動物園提供【拡大】

 梅雨入り前のつかの間の好天。ペットを連れての散歩に格好の時期だが、思わぬリスクが潜んでいることをご存じだろうか。「疥癬(かいせん)タヌキ」の脅威だ。皮膚病におかされた野生のタヌキが市街地に出没中で、ペットや人に感染させる恐れがあるという。首都圏でも被害が続出しているというからご用心−。

 全身の毛が抜け、ゴワゴワとした皮膚が露出。疥癬症にかかったタヌキが増えている。

 疥癬症は、ヒゼンダニという小さなダニが寄生することで強いかゆみを引き起こす皮膚病で、免疫力が弱ってくると、全身にダニが増殖し、皮膚が硬化。フケ状になって剥がれ落ち、見るも無残な姿になる。

 タヌキといえば、田舎の山間部に生息する印象が強いが、実は都内にも度々出没しており、その中には、問題の「疥癬タヌキ」も混ざっているという。

 東京都環境局の職員は「疥癬症にかかったタヌキは、都内でも、毎年複数の個体が確認されています。特に出没することが多いのが、多摩地区の西部と南部。23区内でも西側の地域で多く目撃されています」と明かす。

 都によると、昨年は86頭、2013年、12年はともに72頭ずつを捕獲。怖いのは、原因となるダニが、犬や猫、さらには人間にもうつるということだ。

 東京都獣医師会で副会長を務める「新ゆりがおか動物病院」の小松泰史院長は、「疥癬症にかかったタヌキが人里に降りてきてペットの犬にダニを移すケースがある。犬に寄生したダニは、耳の先や足の関節などから全身に寄生範囲を広げていく。人間に移ると、全身に赤い発疹が出て激烈なかゆみが襲う」と解説する。

 「疥癬タヌキ」の通り道を通った犬がダニを持ち帰ってしまう事例もあるというから恐ろしい。

 「全身の毛が抜けて衰弱しきったタヌキを見かけても『かわいそうだ』と不用意に触ってはいけません。素手で触れば、ダニが転移する可能性もある。感染のリスクを避けるため、東京都では、見つけた時点で殺処分するようにしています」(先の都職員)

 夜行性のタヌキは、雨の夜道に出没率が高い。エサを求めて民家の庭に迷い込むこともあるというから注意が必要だ。

 

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