年金情報流出は外国からのサイバー攻撃か サミットや東京五輪は大丈夫?

2015.06.02


記者会見で頭を下げる日本年金機構の水島藤一郎理事長=1日、東京都千代田区【拡大】

 日本年金機構への不正アクセスで、大量の年金情報が流出した事件の余波が懸念されている。警視庁公安部が捜査を開始したが、年金不正受給や振り込め詐欺などに悪用される危険性もあるのだ。こうしたなか、国外からの組織的なサイバー攻撃の可能性を指摘する声も浮上した。

 「極めて遺憾だ。認識に甘さがあった。責任は免れない」

 菅義偉官房長官は2日午前の記者会見で、年金機構をこう批判した。民主党の高木義明国対委員長も同日、衆院厚生労働委員会で優先的に審議すべきとの認識を示した。

 年金機構によると、ウイルスが仕込まれたファイル付きのメールは十数件送られてきたという。いずれも業務関連を装った内容で、特定の組織を狙う「標的型攻撃メール」だった可能性が高い。同機構で、ウイルスに感染したパソコンが計数十台に上ることが、機構への取材で分かった。

 加入者の被害も心配されている。

 年金機構では、加入者本人になりすますことによる年金の不正受給の阻止に全力を挙げているが、2次被害も考えられる。流出情報に生年月日や住所が含まれるため、高齢者などが振り込め詐欺などの標的になる危険があるのだ。

 許し難い犯人像について、国外からの組織的攻撃を指摘する声もある。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「某国のサイバー攻撃で中央官庁のHPが改ざんされたことがあった。今回も国外からの組織的攻撃を疑う必要がある」といい、続けた。

 「国家にとって重要な年金情報への攻撃は、(有事に備えた)個人情報の収集だけでなく、システムの撹乱(かくらん)や、官庁内外の相互不信増大、国民の政府への不信感増長など、さまざまな思惑が考えられる。日本を『仮想敵国』とする他国による攻撃の場合、今後、エスカレートすることも考えられる。来年のサミットや、2020年の東京五輪を見据えて、すべての官庁でセキュリティーの強化を急ぐべきだ」

 

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