円高招いた「黒田発言」の真相 「実質実効」市場関係者が誤解 (1/2ページ)

2015.06.17


黒田東彦総裁【拡大】

 日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は10日、衆議院の財務金融委員会で円安を牽制(けんせい)する発言をしたと報じられた。これを受けて急速な円高が進展する場面もあった。この発言の意図はどういうものだったのだろうか。

 黒田総裁の発言は、「ここからさらに実質実効為替レートが円安にふれていくということは普通に考えると、なかなかありそうにない」というもので、一段の円安が進む可能性は低いとの見解を示したと市場関係者に解釈されたのだ。

 ここで黒田総裁が言及している「実質実効為替レート」とは、どういうものだろうか。

 為替レートは、特定の2通貨の交換比率である。実質実効為替レートは、これに「実効」「実質」という2つの変更を加えることで計算される。

 まず「実効」では、円とドルのように特定の2通貨間ではなく、円とすべての通貨との間の2通貨間の為替レートを貿易額などで計った相対的なウエートの加重平均をとっている。要するに、すべての通貨との交換比率にするわけだ。

 次に「実質」では、通常の為替レートが名目値であるのに対して、各国の製品価格の変動を考慮に入れた実質値にする。例えば、日本がインフレになれば、それだけで名目為替レートは円高になる。しかし、インフレで円高になっても、実質為替レートでは円高にならない。

 こうした「実効」と「実質」という2つの変更を名目為替レートに加えて実質実効為替レートは算出され、経済学の貿易分析で使われている。

 

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