【国防女子の構え】放置出来ない尖閣諸島の現状 中国船の領海侵犯が常態化 (2/2ページ)

2015.06.25


魚釣島周辺で領海侵犯した中国艦船(中央)と、警戒に当たる海上保安庁の巡視船など(石垣市の仲間均市議提供)【拡大】

 民間政治団体が1978年、実効支配の証とすべく魚釣島に灯台を建てた。その保守管理のために島を訪れる際の食糧として持ち込まれた1対のヤギが野生化、大繁殖して、今では数百匹に上っている。わずか3・8平方キロメートルしかない島は、ヤギの増殖とともに下草が失われ、10代から同海域で漁をしている漁師いわく、「どんどんハゲてきてるよ」という状況だ。

 このまま放置すれば、「実効支配者はヤギ」、なんて冗談みたいなことになりかねない。

 絶海の孤島である尖閣諸島は「センカクモグラ」「センカクサワガニ」「センカクツツジ」など、固有種の宝庫だ。下草が失われるにつれて、それらが絶滅の危機にひんしている。

 また、漂着ゴミも大量に堆積している。漂着ゴミは単なる景観の問題だと過小評価されがちだが、分解したゴミは生き物たちの体内に入り、直接・間接的に命を脅かす。このようにして、生物多様性が失われていくのを食い止めるには、一日も早い対応が急務だ。

 今この瞬間にも、美しく貴重な尖閣の自然は刻々と失われつつある。言うまでもなく、固有種が絶滅すれば、二度と取り戻すことはできない。美辞麗句を唱えているだけでは島を守れないことを、ゆめゆめ忘れてはならない。

 ■葛城奈海(かつらぎ・なみ) キャスター・女優。1970年、東京都生まれ。東京大学農学部卒業後、女優としてテレビドラマやラジオ、CMなどで活躍。ライフワークとして自然環境問題に取り組む。武道と農業を通じて国の守りに目覚め、予備自衛官となる。日本文化チャンネル桜『防人の道』レギュラー出演。林政審議委員。共著に『国防女子が行く』(ビジネス社)など。

 

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