東芝問題、なぜ「粉飾決算」と呼ばぬ 企業に重たい「選択と集中」後の処遇 (1/2ページ)

2015.08.02


利益水増し問題で会見し、頭を下げた室町正志会長(左)と田中久雄社長=21日【拡大】

 組織的に利益を水増ししていた問題の責任をとり、東芝の田中久雄社長、佐々木則夫副会長、西田厚聡(あつとし)相談役の歴代3社長が21日付で辞任した。9月の臨時株主総会まで、室町正志会長が暫定的に社長を兼務する。

 だが、室町会長も当事者の1人といえる。この人が会長と社長を兼務していいのか、と腑に落ちない思いの社員もいるのではないか。私が学長をしているビジネス・ブレークスルー大学で学んでいる東芝の社員からは、「今回の一件は本当に無念です。逃げ出さず、現実を直視し、グループ20万人が社会のために活躍できる場に変わるよう頑張ります」というメッセージも届いている。

 1875年創業の東芝は、経団連会長も歴任した土光敏夫さんが社長だったころ(65年〜)から、「日本のために」という意識が高く、経理も非常にクリーンで、内部抗争の少ない会社だった。

 しかし今回、「チャレンジ」と呼ばれる過剰な収益改善要求がトップから繰り返され、各事業部門が利益の水増しをした。その背景には、社内の派閥抗争があるともいわれている。西田氏と佐々木氏の確執だ。

 西田氏は海外パソコン事業で頭角を現し、2005年の社長就任後は「選択と集中」を実践して、経営資源を原発と半導体の2事業に集中させた。その一方で、東芝セラミックスや東芝EMI、東芝不動産などを売却し、第三世代の光ディスクであるHDDVD事業から撤退した。これが内部抗争の元になった。

 つまり、自分の担当している事業が「選択」「集中」されなかったとき、そこに恨みというものが広がるのだ。

 

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