★中国経済急落と爆買い不動産
先日、待ち合わせ場所の銀座にタクシーで向かったら、銀座中央通りで動かなくなってしまった。そう。お察しの通り、“爆買い”中国人を乗せたバスが2車線のうちの1車線をズラーッと占領していたからだ。結局、待ち合わせには遅刻してしまった。
中国人の目当ては銀座7丁目の免税店のラオックス銀座本店と8丁目のドン・キホーテ銀座本館。朝10時から夜9時の閉店まで、入れ代わり立ち代わりやってくる。
−−ギリシャの債務危機をきっかけにした世界同時株安の余波で、上海など中国の株式市場は6月からの1カ月で株価が3割も急落した。さらに、中国は8月11日から3日連続で人民元の為替レートの基準値を引き下げた。人民元の価値を安く誘導して輸出を支えようとしたわけだ。
この人民元ショックの影響で、東京の株式市場では、輸出が減ると懸念された自動車や機械、資源関連株のほか、化粧品や百貨店、家電量販店など“爆買い銘柄”も一瞬値を下げた。しかし、私が銀座で見たとおり、爆買いは変わっていないように思える。
この13日に発表されたラオックスの2015年6月中間決算は、爆買い中国人のおかげで、売上高は前年の2倍強の451億円、純利益は79倍の46億円だった。ラオックスは「中国株の急落や人民元の切り下げの影響は小さく、訪日客はまだ増える」と強気だった。
私が信用する投資のプロも、「中国の株価はいままでが上がり過ぎで、それが正常に戻っただけ。日本に影響はない」と語っていた。では、私の専門分野でもある東京の不動産市場への影響はどうか?
爆買いとまではいかないものの、中国人富裕層の都心の不動産購入はいまも続いている。なぜ中国人は日本の不動産を所有するのか?