【日本の解き方】杞憂だったTPP反対派の懸念 日本は漁夫の利 不参加の中韓は割を食う結果 (2/2ページ)

2015.10.09

 実際、TPPの交渉で、ISD条項はほとんど問題にならなかった。TPPは多国間交渉であるので、対米国という観点では、二国間交渉より有利だ。今回の交渉でも、最後まで米国にオーストラリアなどが抵抗して、日本は結果として漁夫の利を得ている。むしろ、米国は知的財産権保護などで妥協したので、米議会がTPPを認めるかどうかが心配になるくらいだ。

 いずれにしても、今後詳細が分かれば、TPP反対派が懸念していたことはほとんど杞憂(きゆう)ということになるだろう。しかも、アジアに日米同盟を基軸とした高度な自由貿易圏ができることの意義は大きい。

 これで割を食うのは、TPPに参加しなかった中国と韓国である。両国ともに経済に陰りが出ている中、TPPの自由貿易圏で輸出を伸ばすチャンスを失ってしまった。実のところ、TPPが大詰めで大筋合意にこぎつけたのは、中国の台頭について各国首脳が危機感を持ったからだ。自由貿易のルールをだれが担うのがいいのかを考えれば、中国が支配するよりも今の西側自由貿易体制のほうがマシだろう。

 韓国は本来であれば、TPPに参加していても不思議ではなかった。いまになって参加を検討するとしているが、結果として大きなチャンスを逃したのではないか。これも日本のメリットの一つである。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

 
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