認知症にぜんそく薬が効く!? アルツハイマー原因抑制 国立長寿研などが発表

2015.12.17


薬で症状進行を止められる日が来るかもしれない(写真と本文は関係ありません)【拡大】

 不整脈やぜんそくの治療に使われている薬に、アルツハイマー病の原因となる脳の神経細胞の減少を防ぐ効果があることが分かった。国立長寿医療研究センターなどのチームが動物実験で突き止めたもので、結果を16日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。将来、認知症の進行を薬で止められる日が来るかもしれない。

 この薬は不整脈や気管支ぜんそくの治療に使われる「イソプロテレノール」。チームの高島明彦・同センター分子基盤研究部長は「認知症の進行を止める世界で初めての薬になるかもしれない。人での効果をできるだけ早く明らかにしたい」と話している。

 アルツハイマー病患者では、神経細胞の中で「タウ」と呼ばれるタンパク質が異常に集まり、細胞が死んでしまうことが知られている。

 チームは特定の構造を持つ薬剤がタウが集まるのを抑えることを発見。同じ構造を持つイソプロテレノールに着目した。

 タウが過剰に作られ、認知症のような症状を起こすマウスは通常3カ月後に神経細胞が11〜28%減少する。だが、餌に混ぜて投与したところ、3カ月後でも減少しなかった。脳機能の低下や行動の異常も抑えられた。

 アルツハイマー病患者の脳で異常に蓄積するタンパク質「アミロイドベータ」を標的とした薬の開発も進められているが、症状の進行を止める効果が証明されたものはないという。

 今回のように別の目的で開発された薬に“意外な作用”が発見されることは珍しくない。

 山野医療専門学校副校長で医学博士の中原英臣氏は「現在、勃起不全治療薬として使われているバイアグラはもともと狭心症の治療薬として開発された。前立腺肥大の治療薬として開発された薬も後から男性型脱毛症に効果があることが明らかになっている」と指摘。「今後の臨床試験で有効性が証明されれば、非常に画期的なこと」と大きな期待を寄せている。

 

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