加藤被告に勧められ「逮捕寸前」 ハッタリの世界で1000億円もの損害 (1/2ページ)

2016.01.07


加藤容疑者【拡大】

★巻き込まれた仕手戦編

 昨年11月、懐かしい名前が新聞の社会面を飾った。金融商品取引法違反(相場操縦)の疑いで東京地検特捜部に逮捕された加藤●(=日の下に高)(あきら)被告のことだ。株式市場で特定の銘柄に大量の買い注文を出して相場を不当に吊り上げたという。まだこういうことをやっていたのか。

 加藤被告はかつて株の仕手集団「誠備グループ」を率いて「兜町の風雲児」と呼ばれた相場師。バブル経済が頂点だった1980年代末期、本州製紙(現・王子ホールディングス)の仕手戦を仕掛けたことで有名だった。当時、私は加藤被告と何度か会っている。本州製紙の仕手戦にも巻き込まれたこともあった。

 話はこうだ−。バブル当時、ビジネスホテルやマンション分譲で事業を拡大した地産グループ創業者の竹井博友氏と私は仲がよかった。

 ある朝、「お茶を飲みにこないか」の誘いがあり、地産の本社に行くと、趣味が多彩な竹井氏はロクロを回して茶碗(ちゃわん)をつくりながら、「ナベさん、私の推奨する株があるんだ」と言う。それが本州製紙の株だった。

 すでに竹井氏、加藤被告はつるんでいたのだろう。私を含めた多くの人たちが大量に購入して株価が上昇すると、彼らはすぐにその株を売り抜けて大もうけした。私はだまされたようなものだ。

 私の自宅に関係者が集まって、本州製紙の株をTOB(株式公開買い付け)にかけるかどうかなどの打ち合わせをしたこともある。すでに悪名の高かった加藤被告に対し、「本当に大丈夫なの? インチキじゃないの?」と、疑問をぶつけた。加藤被告のことはあまり信用できなかったが、竹井氏の紹介ということで目をつぶった。

 

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