【経済インサイド】大手商社ランキングに異変! 「万年4位」の伊藤忠が最終利益で業界トップに躍り出るのはなぜなのか? (1/3ページ)

2016.01.24


大手商社7社の平成28年3月期の最終利益と売上高の見通し【拡大】

 資源価格の一段安で三菱商事や三井物産が苦戦する中、2015年度の大手商社の最終利益で、伊藤忠商事が初の業界首位に立つ見通しになった。三菱商事が15年維持してきた首位の座を明け渡すだけに、業界に衝撃が走っている。「万年4位」だった伊藤忠が業界首位に躍り出ることになったのはなぜなのか。

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 東京青山の本社ビル21階の岡藤正広社長の応接室。「非資源NO1商社を目指して」「2強時代」など墨文字で書かれたいくつかの標語の額縁が外された。唯一「か・け・ふ」だけが残されている。かけふとは「稼ぐ」「削る」「防ぐ」を意味する商売の原理・原則とする標語で、「今こそ暫定1位に浮かれずに原点に返る」との岡藤流哲学の表れとみる向きは多い。

 岡藤氏が社長に就任した2010年は、バブル経済の後遺症がまだ尾を引き、財務体質の改善を優先する「守り」の経営だった。

 岡藤氏は就任後「攻め」にカジを切り、会議や書類を減らして営業シフト、現場主義を進めるとともに、非資源事業の強化に動いた。まずは、わかりやすい目標として業界ですぐ上にいる3位の住友商事を抜くことを社内で標榜した。実際に2011年度に最終利益で初の3000億円台に乗せ9年ぶりに住友商事を抜き3位を奪還した。

 その次に掲げたのは「非資源NO1商社」だった。岡藤社長は「資源投資は“麻薬”のようなもの」が持論だ。資源は掘れば枯渇し、拡張や追加の開発投資が欠かせない。つまり途中でやめられない宿命なのだ。

 岡藤社長は繊維ビジネス一筋という商社トップで異色経歴の持ち主。徹底して顧客のニーズに応え、ブランドビジネスで繊維ビジネスモデルを改革しただけに、資源ビジネスは異質に映った。過去の東亜石油への投資失敗もあり、「日本の国のためにと思って手掛ければえらいめに遭う」と考えていた。

 

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