「中央省庁地方移転」反対論のウラにキャリア官僚の情緒的な本音 (1/2ページ)

2016.01.28

 文化庁の京都移転や消費者庁の徳島移転など、中央省庁の地方移転が検討されている。なかには反対論も出ているようだが、議論の背景に何があるのだろうか。

 文部科学省の文化庁、内閣府の消費者庁は、行政では外局と呼ばれるものだ。国家行政組織法等で明確にされているが、ほかに経済産業省の中小企業庁や資源エネルギー庁、財務省の国税庁、総務省の消防庁、農林水産省の林野庁、国土交通省の海上保安庁などがある。

 同じ「庁」という名前がついていても、宮内庁、復興庁、警視庁などは外局とは言わない。外局は、府省のもとに特殊な事務、独立性の強い事務を行うために設置された機関とされている。

 本来であれば、仕事の性質上、外局は地方移転になじむ組織のはずだが、外局のトップをその省のナンバー2と位置付けていることが多い。財務省、経産省、総務省、農水省などの主要官庁では、外局は限りなく本省内局に「近い」感覚だ。

 一方、今回地方移転が検討されている文科省の文化庁は、2000年以降の長官は6人いるが、文科省からの昇格は3人で、残り3人は外部からの登用である。内閣府の消費者庁も、09年の創設以来、長官4人のうち2人は建設省、文科省出身だが、残り2人は外部からだ。これらの外局は、本省内局から「遠い」存在になっている。

 要するに、外局のトップを、本省内局から登用して省内ナンバー2になっているところは、地方移転に反対するというわけだ。ナンバー2なので、せめて退官する場所だけは、ナンバーワンの事務次官と同じ東京で、という思いが強い。入省時に東京だったので、外局の所在地が東京以外だと、長官の退官時に格落ちのイメージになるのだ。

 

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