【気象予報士の視点 日本が危ない】気象は安全保障に大きく影響 軍事では「宇宙天気予報」重要視 (1/2ページ)

2016.02.06

防衛省には気象専門の部隊がある
防衛省には気象専門の部隊がある【拡大】

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 「気象は、人間の営みのすべてに関連している」と言っても過言ではない。例えば、この季節によくある降雪による列車遅延は、市民活動はもとより、企業活動にも大きな影響を与えかねない。さらに、軍事的な任務遂行にも気象情報は不可欠だ。

 「本日、天気晴朗ナレドモ浪高シ」

 この電文を一度は耳にしたことがあるだろう。日露戦争時の日本海海戦で連合艦隊が出●(=撃の旧字体)する際に、秋山真之中佐(当時)が大本営に送った電文の一部である。気象庁(当時の中央気象台)から送られてきた気象情報を「戦況の予想」として例えたものである。

 また、今では天気予報を当たり前のように知ることができるが、第二次世界大戦では、気象情報は軍事機密となっており、その期間、国民には情報が伝えられなかった。当時はそれが日常であり、それが当たり前だったのである。

 昨年、防衛省で講演をしたことがきっかけで、数多くの自衛官と知り合い、先の大戦時に使用された「風船爆弾」の存在を知った。気球に爆弾を搭載したもので、昭和20(1945)年5月には5人の子供を含む6人の米国人が死亡したという。約7700キロメートルもの距離を飛ばすために利用したのが、上空を流れる強い西風「偏西風」であった。

 防衛省には、気象専門の部隊がある。

 私が見学した航空自衛隊市ヶ谷基地(東京都新宿区)にも、航空気象群東京気象隊があった。航空機の安全な運航には気象の変化を知ることが最も重要で、パイロットは必ず気象情報を確認した後に任務に就く。防空識別圏に接近する国籍不明機に対するスクランブル飛行のニュースが伝えられる度に、日本の防衛のために命を懸けているパイロットを思って胸が熱くなる。

 

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