シャープ再建、鴻海の支援に残る懸念 中台のつながりと技術流出 (1/2ページ)

2016.02.12

シャープの高橋興三社長と交わした協議に関する合意書を示して報道陣の質問に答える鴻海精密工業の郭台銘会長=5日午後、大阪市阿倍野区のシャープ本社
シャープの高橋興三社長と交わした協議に関する合意書を示して報道陣の質問に答える鴻海精密工業の郭台銘会長=5日午後、大阪市阿倍野区のシャープ本社【拡大】

 官民ファンドの産業革新機構による支援が有力視されていたシャープ再建について、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が買収する方向で最終調整している。官主導の電機再編とどちらが妥当なのだろうか。

 鴻海は、自社ブランドはないが、電子機器受託生産では世界最大の企業グループだ。米アップルなどの大手メーカーに対し、各種パーツのOEM(相手先ブランド名製造)供給者として有名である。

 筆者はパソコンの自作が趣味だが、品質が良い鴻海(フォックスコン)のマザーボード(主要な電子部品を搭載した基板)を使って自作したこともある。

 シャープと鴻海は、4年前に資本・業務提携で合意したが、その後、交渉は進まず、シャープは韓国のサムスン電子からの出資を受け入れた。

 今回、革新機構はシャープに3000億円の出資と2000億円の融資枠を柱とした再建案を提示して有力視されていたが、鴻海は土壇場で7000億円の支援を打ち出して盛り返した格好だ。

 また、革新機構案では高橋興三社長ら現経営陣が退陣するということだったが、鴻海案では、現経営陣が引き継がれる予定という。こうした再建策の場合、現経営陣が責任を取って退陣するのが普通なので、鴻海案はかなり異様に思えてくる。現経営陣が鴻海案を選ぶうえで、この条件も影響していたとすれば、将来に禍根を残さないともかぎらない。

 しかも鴻海案は、現経営陣の残留のほか、雇用を守り、液晶パネルの技術流出も防ぐという、まさにシャープにとって至れり尽くせりである。そんなうまい話が本当にあるのだろうかというほどだ。

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。