「資金需要ない」銀行の言い分は説得力を欠く 個人預金のマイナス金利は? (1/2ページ)

2016.02.17

 2月の市場では債券高と円高、株安が進んだ。こうした環境で、政府や銀行、個人はどう動くのが合理的なのだろうか。

 株安については世界中で起こっていることで、海外要因(中国経済低迷と原油安)が大きいと思われる。

 為替は、日本で長期金利がマイナスになっても円高というのは従来のセオリーと逆だ。為替では時々、仕掛け的な動きもあるが、長い目で見ればセオリーに収束していく傾向がある。ただ、短期の株価と為替の動きはランダムウォーク(不規則な歩み)に似ていて、理論上予測できない。

 長期金利のマイナス(債券高)については、本コラムで書いたように、そもそも国債の品不足という背景がある。そこで、株や為替からの資金が国債にシフトしたという状況なのだろう。ただし、資金シフトがなくても、基本的に国債の品不足が解消されるわけでないので、金利は低水準となるはずだ。

 こうした状況では、政府は適切な投資対象があるならば、国債を発行しても投資をしたらいい。適切な投資対象とは、きちんとコスト・ベネフィット(費用と便益)を計測して国民が納得できるものであればいい。国民合意に基づき、長期的な計画によってインフラ整備をするのは検討されるべき課題である。

 銀行は、より貸出を強化すべきだろう。日銀の「経済・物価情勢の展望」で示された予想物価上昇率を見ると、どのような指標をとっても1〜2%程度である。これは、実質金利(名目金利から予想物価上昇率を差し引いたもの)がマイナス1〜2%程度となり、少しでも収益の得られる事業なら資金需要があることを示している。こうした状況で、資金需要がないという銀行の言い分はまったく説得力を欠いている。

 

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