市場関係者のポジショントークに要注意 欧州の緩和策、方向性は間違ってない  (1/2ページ)

2016.03.16

追加緩和を決めたECBのドラギ総裁=10日(AP)
追加緩和を決めたECBのドラギ総裁=10日(AP)【拡大】

 欧州中央銀行(ECB)は10日の理事会で新たな金融緩和策を決定した。銀行のECBへの預金について現行のマイナス0・3%から0・1%引き下げてマイナス0・4%に、同時に量的緩和も月額600億ユーロ(約7兆5000億円)を4月から800億ユーロ(約10兆円)に増やす。

 市場関係者から「ドラギECB総裁は市場とのコミュニケーションに失敗した」という声が出た。ユーロは対ドルで1ユーロ=1・1ドル近辺だったのが、緩和策発表直後に1・08ドルぐらいまでユーロ安が進んだ。しかし、ドラギ氏が「追加利下げ想定せず」と発言すると一転して1・12ドルまでユーロが急騰した。

 こうした状況から、「ECBは市場から信頼されていない」「ECBの金融政策は限界」「ECBはユーロ安を達成できなかった」という声になった。

 ただ、注意すべきなのは、市場関係者の話はすべてポジショントーク(自分に都合のよい話をすることを意味する和製英語)であるということだ。中央銀行の金融政策を自分のポジションに都合よくねじ曲げてでも、儲けたいと思っているのが「市場関係者」である。

 ドラギ氏の発言を受けて仕掛けた売買で儲かった人と損をした人では、金融緩和に対する評価が違うに決まっている。

 そもそも、市場関係者の意見を金融政策の評価に使うことが間違っている。金融政策の最終的な目標は、二律背反の関係にあるインフレ率と失業率のコントロールである。しかも、目標達成期間は2年程度である。

 

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