【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】福澤諭吉が学んだ「異なる意見を持つ人を尊重する精神」どこへ? (1/2ページ)

2016.03.19

福澤諭吉の胸像=東京・三田の慶応義塾大学
福澤諭吉の胸像=東京・三田の慶応義塾大学【拡大】

 慶應義塾の創立者で、日本人の思想の近代化に貢献した福澤諭吉が欧米諸国を視察したのは、幕末の1860年代前半、150年以上昔の話だ。

 帰国後出版した『西洋事情』に、英国議会を見学したときの話がある。

 主張の対立する2つの政党が政策をめぐって大論争をしていた。ところが、議会が終わると一緒のテーブルで酒を酌み交わし、食事を始めた。西洋では日常的な光景が、福澤の目には奇異に映った。

 議会の中ではお互いの主張を容赦なくぶつけ合うが、議論の後は仲間として付き合う。福澤は意見の異なる人間を尊重する精神を学んだという。

 昨年、安全保障関連法制の審議中、学生グループ「SEALDs」(シールズ)が「民主主義ってなんだ!」と叫んでいたが、民主主義とはまさにこれである。口調は熱く激しくとも、発言の内容には品位と礼節を保ち、論理的かつ冷静に議論することが民主主義の根幹である。

 議論の参加者全員が、問題の解決を一緒に目指す仲間なのだ。だから、「主張の対立」と「個人的感情」を混同させ、相手を口汚く罵(ののし)る行為は、民主主義の理念に反する。

 米大統領選の共和党候補指名争いで、不動産王のドナルド・トランプ氏は挑発や罵倒ばかりだが、マルコ・ルビオ上院議員も同じことをやった。結果、紳士的な党主流派に見放され、撤退に追い込まれた。

 

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