効果出始めたマイナス金利 金融機関に悪影響あるも個人の借り換えに利点大 (1/2ページ)

2016.03.30

 日銀のマイナス金利をめぐって、布野(ふの)幸利審議委員が「間違いなく効果はあった」との認識を示す一方、「(金融機関の)金融仲介機能を弱める作用を持つのではないかという部分については、引き続き見ていかないといけない」と述べたという。また、元日銀の翁(おきな)邦雄氏は量的緩和政策を含めて批判的な見解を示している。

 さまざまな反応があるマイナス金利だが、金融政策としてみれば、単なる金利引き下げである。実際、マイナス金利政策の導入以降、国債のイールドカーブ(利回り曲線)は下方にシフトした。長期国債はマイナス金利になっているが、一般の預金や貸出の金利はマイナスではない。マイナス金利といっても、一部のプロ相手だけの話だ。

 それでも、金融機関はマイナス金利に批判的である。一般的な金利引き下げなら、貸出金利や運用金利が下がっても、預金金利を同じ幅で引き下げれば、金融機関へのダメージは少なくできる。ところが、今回の場合、預金金利はゼロに近いので、貸出金利や運用金利が下がっても、同じ幅で預金金利を引き下げられず、収益悪化につながる。

 マイナス金利を批判的に見る人は、金融機関への影響と、それが経済全体へどれだけ波及するかを重視している。つまり、金融緩和のメリットよりも、金融機関経営へのデメリットの方が大きいとみているわけだ。

 ここ数年間、メガバンクをはじめとする金融機関の収益は過去最高水準だったので、多少の収益悪化でも経営が揺らぐことはなく、経済全体への金融緩和効果の方が大きいと筆者はみている。このため、マイナス金利は経済全体には「プラス」になると考える。

 

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