【エネルギー政策の現在】大量プルトニウム管理 今こそ国民的議論を 「日本の核武装」トランプ氏発言の波紋 (1/2ページ)

2016.04.02

高速増殖炉原型炉「もんじゅ」=福井県敦賀市(本社ヘリから)
高速増殖炉原型炉「もんじゅ」=福井県敦賀市(本社ヘリから)【拡大】

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 「日本の核武装もあり得る」

 米大統領選の共和党候補者選びで首位を走る実業家のドナルド・トランプ氏が、米ニューヨーク・タイムズのインタビュー(26日、電子版)で披露した発言が、国際的に波紋を広げている。

 トランプ氏は、米国の外交・軍事での負担を減らす自らの政策を実行すれば、抑止力として日本の核保有を容認するという。反響は大きく、各国の「日本核武装」への懸念を改めて浮き彫りにした。

 日本人は、広島、長崎で原爆が使われた悲劇の経験から、核兵器への怒りと嫌悪感を共有する。核武装という発想はごく少数だ。

 しかし、他国は日本を“性悪説”でみている。日本の各電力会社や研究機関は現在、核兵器の材料になる物質「プルトニウム」を計約48トン保有している。核弾頭5000発分以上の量だ。

 プルトニウムの発電への利用を、日本は1950年代から目指した。原子力発電の結果生じる使用済み核燃料から取り出し、高速炉という原子炉の燃料にする「核燃料サイクル」構想だ。この技術で、核物質を使い回して原子力利用を増やし、化石燃料の依存から脱却することを考えた。

 50年前の報道を見ると「夢のエネルギーシステム」と、日本中から期待されていた。そして、日本は「原子力技術を、研究・発電の平和利用目的でしか使わない」と国際公約を続けた。

 ところが、核燃料サイクル政策はうまくいっていない。

 高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)は、技術的問題で長期停止状態だ。日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)はほぼ完成したが、福島第1原発事故が発生して、原子力規制体制が大幅に見直されたために、完全稼働は延期されている。

 

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