【米中新冷戦】「弱腰」から転換したオバマ政権 人権問題に加えパナマ文書も新たなカードに (2/2ページ)

2016.04.14

オバマ大統領(右)はやっと、習主席率いる中国に「人権カード」を使い始めた (ロイター)
オバマ大統領(右)はやっと、習主席率いる中国に「人権カード」を使い始めた (ロイター)【拡大】

 ただ、中国ではテロリスト名簿の上位に置かれ、今もICPO(国際刑事警察機構)を通じて指名手配されている。

 米国はこれまで、中国の意向に配慮し、また自国の中東での戦争を邪魔されたくないとの思惑から、長年、ドルクン氏の入国を拒んできた。

 一方で、米国は議会系の民間団体を通じ、「世界ウイグル会議」に金銭的支援を続けてきた。ドルクン氏の反中国政府の活動を金銭面では支援しながら、入国は許さないという、中国のメンツを重んじた対応をしてきたのである。

 ドルクン氏の米国入国が許されたのは12年だ。今回は「表彰」へとステップアップしたわけだが、これは政権末期のオバマ氏から中国への明確なメッセージといえる。筆者は、ドルクン氏が米中の都合のいいカードに使われることを苦々しく思う半面、「彼の大願成就の一助となれば」とも思う。

 その米中間の新たなカードとなる可能性を秘めているのが「パナマ文書」である。習氏ら現役指導部のほか、李鵬元首相、曽慶紅元国家副主席、賈慶林元全国政治協商会議主席らの親族の名前もある。今後の米国の出方を注視したい。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書に『中国 歴史偽造帝国』(祥伝社)、『中国の「日本買収」計画』(ワック)、共著に『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)など多数。

 

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