業界利益の優先は国民に不公正だ 日銀と金融機関のあるべき関係  (1/2ページ)

2016.04.26

 日銀のマイナス金利について、黒田東彦(はるひこ)体制以前の「旧日銀」関係者や金融機関、経済メディアから、批判的な見解が多くみられる。

 例えば、元日銀理事の早川英男氏は、ブルームバーグのインタビューで、マイナス金利について「(金融機関は)何の相談もなくひどい仕打ちを受け裏切られたという感情的な怒りの方が大きい」と述べている。早川氏は、黒田総裁が日銀執行部に「マイナス金利を検討せよ」と指示をした上で、政策決定会合で導入を決めるべきだったとしている。

 筆者はこの報道を読んでびっくりした。マイナス金利について事前に金融機関に相談していなかったことが問題だと批判しているようにも読めるからだ。同時に、旧日銀と金融機関、経済メディアの関係がうっすらと見えてきたような気もした。

 マイナス金利は、金融機関が日銀に預ける当座預金の一部の利息をマイナスにするのだが、その逆に、日銀が当座預金の一部に0・1%の利息を付けたのは、白川方明(まさあき)前総裁時代の日銀の2008年10月からだ。

 そのとき、旧日銀は、事前に金融機関に相談したのだろうか。もちろん、利息をつけるわけだから、金融機関は歓迎だったにちがいない。

 早川氏のインタビューでは、金融機関は「量的・質的金融緩和の下で当座預金を積み上げる日銀の政策に協力して国債を売却してきた」ともしている。

 「金融行政」と「金融政策」は、同じ「金融」という用語を使っていても、まったく別物である。マクロ経済政策である金融政策は、物価と雇用を安定化させるために実施されるもので、その過程では金融業界が不利益になることもある。

 

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