【誰かのために 熊本地震と自衛隊】自衛隊の壮絶強行軍 嵐の中で深夜の被災地走行、バイクで千キロ移動も (1/2ページ)

2016.04.26

被災地では、自衛隊員らによる救助活動が続いている=24日、熊本県南阿蘇村
被災地では、自衛隊員らによる救助活動が続いている=24日、熊本県南阿蘇村【拡大】

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 熊本地震は14日の発生から11日、死者48人、行方不明者2人、避難者約6万人を数えている。政府は25日の持ち回り閣議で、この地震を激甚災害に指定し、復旧事業への国の補助率をかさ上げする。こうしたなか、全国各地の部隊から災害派遣された自衛隊は、行方不明者の捜索活動や、被災者の支援活動を続けている。ジャーナリストの桜林美佐氏が迫った。

 4月中旬の週末といえば、全国の自衛隊で観桜会や記念行事が行われる。パレードや子供向けのアトラクションなどの準備のため、徹夜作業を続ける隊員も少なくない。熊本地震はそんな時に発生した。

 「まことに申し訳ありません!」

 自衛隊から来賓や招待者に1件1件連絡し、中止を告げた。指揮官も自ら電話をかけた。記念行事は、自衛隊の基地や駐屯地を一般の人に知ってもらい、隊員が家族に職場を見せることができる数少ない機会だ。単身赴任の場合、遠方から飛行機や宿をとって家族が訪れる。それだけに、「中止」の決定は影響も大きい。祝賀会の食事なども当日にキャンセルすることになる。

 「大丈夫ですよ…。それより(被災地の方々のために)頑張って!」

 地元の商店などにとっては多大な痛手のはずだが、そんなふうに言ってくれるのは自衛隊を理解してくれているからに他ならない。駐屯地司令としてわびる最後の電話を置くと、その顔はすでに指揮官に変わっていた。

 「熊本へ前進する!」

 日ごろの辛く厳しい訓練の成果を発揮せよとの言葉に、隊員たちもそれまでとは違う表情になっていた。何日間、いや何週間になるか見当がつかない。泊まり込みで行事の準備をしていたため、家に帰っていない者もいた。「行ってくる」と家族にひと言電話して、たばこを買いに走ったくらいだ。積めるだけの器材を車両に詰め込み、中止を知らずに来るかもしれない一般来場者へのケアを言い残して、数時間後には出発した。

 

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