40年前に夢見た地震予知 勉強すればするほど難しいと悟った (1/2ページ)

2016.05.07

地割れや建物の倒壊が見られる南阿蘇村の高野台地区 =4月20日、熊本県南阿蘇村 (本社ヘリから、竹川禎一郎撮影)
地割れや建物の倒壊が見られる南阿蘇村の高野台地区 =4月20日、熊本県南阿蘇村 (本社ヘリから、竹川禎一郎撮影)【拡大】

 地震予知について、多くの国民は成功してもらいたいと思っていることだろう。もし、天気予報のように「明日午前の○○地方の震度△の起こる確率は×%でしょう」となったら、人命が助かるかもしれない。同じ気象庁がやっているのだから、何とかしてほしいという願望があってもおかしくない。

 実は、かつて筆者はそうしたことを夢見ていたことがある。1980年当時、大蔵省(現・財務省)に採用される前、文部省(現・文部科学省)の統計数理研究所のある研究室で見習いをしていたのだ。

 所内の各種研究会に参加しながら、指導教授から研究課題を見つけろと言われていた。ある日、地震のメカニズムと統計分析についての研究会があって、興味深かったので、指導教官に地震分析をやりたいと言った。半年ぐらいしたら正式に採用されるので、必死に文献を読み、即戦力になるように準備をしていた。

 当時の時代背景として、78年に大規模地震対策特別措置法(大震法)が成立した直後である。いつ東海大地震があっても不思議ではないという雰囲気で作られた法律で、地震「予知」は可能との前提があり、「予知」は気象庁の業務とされ、「予知」のための予算措置もある。筆者の参加した研究会も、おそらく予算がついていたのだろう。

 ところが、勉強すればするほど、地震の「予測」はできそうにないことがわかってきた。そして、半年くらいたった後に、採用の話はなかったことにしてくれと言われた。本来であれば、落胆していたはずだが、できそうもない地震「予測」をやるくらいなら、もっと他のことをやりたいと思って、採用されないことをポジティブに受け入れた。

 

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