40年前に夢見た地震予知 勉強すればするほど難しいと悟った (2/2ページ)

2016.05.07

地割れや建物の倒壊が見られる南阿蘇村の高野台地区 =4月20日、熊本県南阿蘇村 (本社ヘリから、竹川禎一郎撮影)
地割れや建物の倒壊が見られる南阿蘇村の高野台地区 =4月20日、熊本県南阿蘇村 (本社ヘリから、竹川禎一郎撮影)【拡大】

 これは、40年も昔の話であり、その後、地震分析が進んでいるはずなので、見当違いの点もあるかもしれない。ただし、地震「予知」は、阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災、そして今回の熊本地震でも成功しなかった。その他の大きな地震の「予知」もほとんど成功していない。しばしば聞かれる地震「予知」に成功したという話も、日本で頻発している地震を「予知」したもので、今日都内で交通事故が起こりますという程度のものだ。

 かつての経験から振り返ると、実験をやりにくい地震では、まずモデルを作り、過去データとの整合性をチェックしてモデルの正しさを確認し、将来予測を行っていた。モデルは周期性を前提とするが、なにより過去データがあまりに少なすぎた。

 例えば、一地方を壊滅させる「カルデラ噴火」は日本で過去10万年に12回起きている。日本全体ならある程度の周期性はあるが、地域を限定すると明確な周期性は見られず、日本のどこかでいつかは起こるはず、という程度にしかわからない。

 当たり前だが、統計分析ではめったに起こらないことを予測するのは難しいのだ。このため、地震では、モデル・過去データを使用して根拠のある「予測」とはいわずに、根拠を必ずしも必要としない「予知」という用語を使っているのだと思う。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

 

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