「国の借金1000兆円超」に騙されてはいけない 純債務残高は米英より健全 (1/2ページ)

2016.05.18

 国の借金が1049兆円になったという報道があったが、国の財政の実態については誤解も多い。

 ここでいう「国」とは政府のことであるが、マスコミ向けの統計数字はいろいろある。代表的なものとして「国の公債残高」「国と地方の長期債務残高」「国債及び借入金残高」という3つの違う概念があり、それぞれは2016年度末で838兆円、1062兆円、1191兆円と見込まれる−と最新の財務省のパンフレットに書かれている。

 「国と地方の長期債務残高」は、国債残高に地方債などを加えたものだし、「国債及び借入金残高」は、地方分を入れないかわりに短期証券等を加えている。

 今回発表されたのは「国債及び借入金残高」の15年度末の数字1049兆円だ。ちなみに昨年の財務省パンフレットには、15年度見込みとして1167兆円と書かれていた。

 内訳を見ると、見込みと実績のそれぞれで、普通国債で807兆円と805兆円、借入金等で63兆円と64兆円、財投債98兆円と96兆円、政府短期証券199兆円と84兆円となっており、パンフレットに書かれていた見込み額は100兆円以上も過大な数字になっていた。

 いずれにしても、債務だけをいろいろな数字で説明しても不十分で、本当の国(政府)の財政状況を示すには、バランスシート(貸借対照表)が不可欠だ。

 筆者は大蔵官僚だった1995年、初めて国のバランスシートを作った。2003年度版から正式に公表されている。ところが、マスコミはバランスシートを読めないのか、あまり報道されていない。

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。