社会保障が抱える本当の問題 増税延期より深刻な徴収漏れ 見直しは急務 (1/2ページ)

2016.06.09

3党合意の見直しは急務
3党合意の見直しは急務【拡大】

 消費増税の延期をめぐって、「社会保障への影響が懸念される」といった報道が多く見られる。

 本コラムでは、財政問題がそれほど深刻ではないことを、政府の連結ベースのバランスシート(貸借対照表)で示してきたが、社会保障についてはどう考えたらいいのだろうか。

 今公表されている政府の連結バランスシートでは、社会保障が取り込まれているのは一部だけで、年金についての将来債務は基本的には含まれていない。というのは、年金の「資産」と「負債」をどこまで反映させるかについてはいろいろな考え方があるからだ。

 考え方の一つとして、負債の部に、過去債務(現時点の年金受給者の給付額と現時点までの年金加入期間に対応した給付額の合算の現在割引価値)、資産の部に、年金積立金、将来保険料の現在価値、国庫負担の現在価値とするものがある。

 今の政府バランスシートでは、負債で、過去債務のうち年金積立金と国庫負担相当分だけを、資産には年金積立金だけを加えており、年金のバランスシート分析として不十分だ。

 もっとも、保険料が将来見通し通りであれば、年金バランスシートも破綻することはない。マクロ経済スライドも導入されているので将来の年金給付の調整もあり、しかも日本の年金給付水準はそれほど高くないので、必ずしも脆弱(ぜいじゃく)とはいえない。

 むしろ心配なのは、きちんと保険料を徴収できていない恐れがあることだ。「消えた年金問題」で発覚した旧社会保険庁の体質が、今でも残っていないか、心配である。

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。