狙われた伊藤忠 米「空売りファンド」の正体 中国投資などに疑問も猛反論

2016.07.28

猛毒の海洋生物を食べる「アオミノウミウシ」をロゴに使うグラウカスが伊藤忠を標的にした
猛毒の海洋生物を食べる「アオミノウミウシ」をロゴに使うグラウカスが伊藤忠を標的にした【拡大】

 大手商社で業界首位となった伊藤忠商事が米国の「空売りファンド」に狙われた。過去の決算で利益の過大計上の恐れがあるとして、株価は現状の半値以下が妥当だとする見解を公表。これに対し、伊藤忠は「適切な会計処理を実施しており、当社の見解とは全く異なる」と猛反論している。

 伊藤忠に攻撃を仕掛けたのは、米カリフォルニア州に拠点を置く投資ファンド、グラウカス・リサーチ・グループ。自身より大きく、強力な毒を持つ生物を食べる海洋生物「グラウカス・アトランティカス(アオミノウミウシ)」にちなんで名付けられたという。

 同ファンドは上場企業の不正などを調べた上で株を売り仕掛け、株価が下がったところで買い戻す「空売り」で儲けを狙う。米国や香港、東南アジアで22件の投資実績があり、うち5社の経営者は証券詐欺で告訴されたとしている。

 グラウカスが27日に公表したリポートで、伊藤忠は2015年3月期の連結決算でコロンビアの炭鉱投資を巡り、1531億円相当の減損損失を意図的に回避し、利益を水増しした可能性があるとした。中国中信集団(CITIC)の傘下企業への出資については「CITICは中国政府が議決権の過半数を保有しており、伊藤忠が重要な影響を及ぼす可能性は極めて低い」として、連結会計に取り込むべきではないと主張した。

 伊藤忠は27日、「監査法人による監査を受け、適切な会計処理を実施している」と反論した。

 同社株は27日の株式市場で年初来安値を更新。終値は6・3%下落した。28日は反発して午前の取引を終えた。

 市場では「騒動にろうばいして株が売られると、グラウカスの思惑通りになる」(市場筋)との声も聞かれるが、投資家はどう判断するか。

 

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