民進党の代表選(9月2日告示、15日投開票)は、蓮舫代表代行が出馬の意向を表明している。蓮舫氏は、野党共闘や憲法改正問題について、基本的には岡田克也代表が敷いた路線を踏襲すると思われるが、肝心の経済についてはどうなのだろうか。
蓮舫氏はロイターのインタビューで、経済政策について語っている。「アベノミクスは行き詰まっている」とし、経済政策については「お金の使い方を人に向けていくことで個人の将来不安の解消を図ることが重要」との認識を示したという。
インタビューでは、マイナス金利政策を含む日銀の金融緩和政策について、前向きな発言はみられない。マイナス金利については撤回を「日銀に促したい」と話している。
ただ、マイナス金利は、金融緩和措置であるとともに、金融機関への不当な補助金を防ぐという意味がある。金融機関は日銀への当座預金によって年間2100億円の利払いを受けてきた。一般企業が金融機関へ当座預金しても、金利はゼロであるにも関わらずだ。金融機関が一般企業から当座預金で受け入れた無利子資金を日銀へ当座預金して2100億円もの利ざやを得ているともいえる。
マイナス金利の撤回を日銀に働きかけるということは、事実上、金融機関への「小遣い」を容認し続けることだともいえる。民進党はいつから金融機関の応援団になったのだろうか。
同党の枝野幸男幹事長はかつて、「景気回復のために、金利を上げよ」との珍説を主張したが、蓮舫氏もそれと同じノリなのだろうか。