【TPPで日本が挑む 米国の先端農業】コスト高の米国で農業が盛んな理由 機械化、省力化で「フォローマネー」徹底 (1/2ページ)

2016.09.22

米イリノイ州の農家、ウェンデ氏(右)と息子。後ろは最新型のトラクター
米イリノイ州の農家、ウェンデ氏(右)と息子。後ろは最新型のトラクター【拡大】

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 8月の米国取材では、ミズーリ州セントルイスからイリノイ州シカゴまで、米中西部の穀倉地帯480キロを車で移動した。その光景が印象に残った。車で何時間走っても、地平線まで農地が広がっていた。

 米国の1世帯農家当たりの平均の経営面積は約200ヘクタールと、日本(2・7ヘクタール)の約75倍だ。トウモロコシ、大豆、小麦などの生産量で、米国は常に世界5位以内だ。コスト高の先進国なのに、農業が盛んだ。なぜか。

 その理由は、「大規模な農地という強み」と、「最新技術を使いこなす意欲的な農業経営者の能力」にあった。

 「モットーは『フォローマネー』(もうけを追う)。政府は私のやることに口を出さず、自由にやらせてほしい」

 イリノイ州の農家、ロイ・ウェンデ氏(56)はこう語った。頭の回転が速く、やり手の経営者という感じだ。日本で話題のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)だが、ウェンデ氏は「あったらいいなと思う程度」という感想だ。

 ウェンデ氏は、東京ドーム約342個分、1600ヘクタールという広大な農地でトウモロコシ、大豆を生産している。ここ数年は豊作が続き、毎年約350万ドル(約3億5600万円)の収入がある。基本的に30歳の息子と定年退職して手伝う兄の3人で切り盛りしている。少人数でできるのは、最先端の農業技術を使いこなしているからだ。

 自宅の隣の事務所は、現代的なオフィスだ。巨大なスクリーンが置かれ、農業情報サービスを通じて自分の農地の衛星写真が映し出され、作物の生育状況が分かる。それを見ながら作業計画を効率的につくっていた。巨大なサイロに穀物を貯め、シカゴの農作物の先物相場の価格を見ながら出荷をして、利益を最大化していた。

 

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