神事に使う国産大麻の生産に向け、三重県の神社関係者らでつくる同県伊勢市の「伊勢麻振興協会」は28日、大麻栽培の許可を初めて県に申請した。
栽培は、大麻取締法により、県の審査を受けて免許を取得することが必要。県によると、記録の残る中で、これまで許可した例はないという。
協会によると、大麻の茎から取った繊維を加工し、神事の祭具やしめ縄に使う。近年は中国産が約9割を占め、国内の農家は減少。現在は栃木県の13軒が国産のほとんどを担っている。
同協会理事で皇学館大の新田均教授は「大麻関係の逮捕者が出ているが、われわれは法規に従って、伝統を守れるようにしたい」と話している。申請が認められれば、来年4月から伊勢市内の山中で、麻薬の成分をほとんど含まない品種を栽培。協会が生産や販売などを管理する。
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