【日本の解き方】財政再建はすでに達成済み、統合政府の純債務はほぼゼロ 予算委公聴会で主張したこと (2/2ページ)

2017.02.24

クリストファー・シムズ氏
クリストファー・シムズ氏【拡大】

 ここで、まじめに財政再建を唱え、「将来の財政収支をよくするために増税」とするか、財政再建を主張せず「インフレを容認して実質的な債務残高を減らす」かの選択になる。FTPLを提唱するクリストファー・シムズ氏は、後者のほうがいいという主張である。

 ただ、FTPLでは、政府のみを考え、中央銀行を入れた予算式で考えていないことが多く、実際の経済を考える際には問題になる。

 そこで、政府だけではなく中央銀行も含めた予算式を考える。財政収入の中には税収もあるが、そのほかに税外収入として、中央銀行の納付金、つまり通貨発行益がある。

 この場合、財政の着目点は、統合政府のBSのネット債務ということになる。実際の数字で確認するには、財務省のウェブサイトにある連結政府のBSに日銀のBSを合算すればよい。そうすると、資産は1300兆円、負債は国債が1350兆円で銀行券400兆円となる。

 ここで、銀行券は利子負担なし、償還負担なしなので、実質的に債務ではない。つまり、これらの数字が意味しているのは、統合政府BSでのネット債務はほぼゼロという状況だ。

 このBSをみて、財政危機だという人はいないだろう。統合政府の観点では、アベノミクスによる量的緩和によって財政再建はほぼ達成してしまったのだ。前FRB議長のベン・バーナンキ氏がかつて、「量的緩和すれば、デフレから脱却できるだろう。そうでなくても、財政再建はできる」と言っていたが、そのとおりになっている。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

 
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