国王が来日したサウジの現状 投資増や技術協力で関係維持、日本は中東外交にも踏み込む (1/2ページ)

2017.03.17

サウジアラビアのサルマン国王(左)を出迎え、握手する安倍晋三首相=13日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)
サウジアラビアのサルマン国王(左)を出迎え、握手する安倍晋三首相=13日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)【拡大】

 サウジアラビアのサルマン国王が来日した。国王が日本を訪れるのは46年ぶりだ。

 サウジアラビアは、産油国として名前こそ日本に知られているが、その実態はあまり知られていない。サウード王家による絶対君主制の国である。成文憲法もあるが、その第1条で、イスラム教の聖典であるコーラン(クルアーン)を憲法とすることが明記され、イスラムの教義が国の根幹になっている。政教分離ではなく、政教一致の国である。

 行政機構も日本などと異なっており、かつては内閣も議会もなかった。そのため、法律もなく、イスラム法に則り、「勅令」が施行されてきた。最近では、内閣に相当する閣僚評議会や国会に相当する諮問評議会、そして地方議会も設置された。もっとも、首相格の閣僚評議会議長は国王の兼任である。

 2015年12月に行われた地方選挙で、女性に初めて選挙権と被選挙権が認められたことが話題になった。お世辞にも、人権が確保されているとはいいがたいが、中東で有数な親米国家であることもあり、人権侵害への国際的な批判にはそれほどさらされていない。

 そのサウジアラビアにとって今回の国王訪日の狙いは、両国の経済にとって良好な関係を保つことだ。

 前回のサウジアラビア国王の訪日は1971年で、73年と79年の石油危機の前のことだ。2度に渡る石油危機により、産油国の筆頭であるサウジアラビアの国際社会での発言力は格段に大きくなった。一方、石油の大量輸入国である日本の立場は弱くなった。石油危機後に、いくらお願いしても国王来日はあり得なかっただろう。

 

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