【肉道場入門!】無煙ロースター進化と家庭焼肉革命 ポイントはプレートの温度と脂の落とし方

2017.03.21

画期的な家庭用焼肉グリル「やきまる」で、お店の味に近づいた
画期的な家庭用焼肉グリル「やきまる」で、お店の味に近づいた【拡大】

 「焼肉は店か家か」。主義主張の異なる間柄では、互いに相譲れぬ争点である。その理由には味に加え、煙の問題もある。

 家でまともに焼肉をやると、その後しばらくの間、部屋が煙臭くなる。

 実際、「焼肉は店で!」派の中には煙や後始末が課題となって外食を選ぶ家庭もある。体につく煙などのダメージも最小限で済むからだ。

 もっともいまから40年近く前までは、焼肉店と言えば煙がモクモクと店内に充満しているのが当たり前の光景だった。

 その常識が覆ったのは1978年頃のこと。名古屋にある厨房設備機器の会社や、東京・赤坂にあった焼肉店が“無煙ロースター”を開発したのだ。

 もっとも初期の型は排気することに注力したせいか、吸気の力が強すぎて、肉が乾燥してしまうような代物だったとか。以降、幾度となく改良が重ねられ、現在までの間に吸気口やバーナーの形状・パワーが調整され続けてきたという。

 それ以前は、立ち込める煙のせいで内装を簡素にせざるを得なかったり、ビルテナントの入居を断られがちだったり、とかく焼肉店は不遇な扱いを受けてきた。

 だが無煙ロースターが開発されると、内装に手をかけることができるようになり、ビルへの入居もスムーズに。接待やデート需要をも取り込めるようになった。

 最近では「家焼肉」のほうでも煙対策がされた製品が開発されている。カセットコンロで知られる「イワタニ」が昨年発売した「やきまる」というアイテムだ。

 業務用の無煙ロースターとは異なり、煙を出さないポイントは加熱用のプレートの温度と脂の落とし方にある。

 焼肉において、筋肉部分の精肉は一定の焼き目をつけたほうがおいしくなりやすい。だが焼き目がつく温度となると煙が出やすくなる。

 そこでこのアイテムはバーナーとプレートの距離や位置を調整して、プレートの温度を脂が煙にならず、しかも肉がおいしく焼ける210〜250℃にキープできるようになったという。

 さらに脂が落ちるルートも入念に策定されているので、脂は炎に炙られることなく、水皿に落ちる。

 試してみると、まったく煙が出ないわけではないが、これまでの鉄板式焼肉プレートよりは遥かに煙の量が少ない。これなら煙を気にする家庭でも、存分に焼肉が楽しめるようになるかもしれない。

 焼肉の地平がまた拓かれた。

 ■松浦達也(まつうら・たつや) 編集者/ライター。レシピから外食まで肉事情に詳しく、専門誌での執筆やテレビなどで活躍。「大人の肉ドリル」に続く新著「新しい卵ドリル」が好評発売中。

 
今、あなたにオススメ
Recommended by

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。