森友問題で「忖度」あったのか 官僚による裁量こそが本質、入札徹底して透明性高めよ (1/2ページ)

2017.03.28

学校法人「森友学園」の小学校建設用地=大阪府豊中市(本社ヘリから、柿平博文撮影)
学校法人「森友学園」の小学校建設用地=大阪府豊中市(本社ヘリから、柿平博文撮影)【拡大】

 森友学園に関する一連の問題をめぐり、マスコミなどでは、官僚の「忖度(そんたく)」があったという見方がある。

 筆者は元官僚であるが、「忖度」という言葉はかなり分かりにくい。何かの見返りや、嫌われたくないといった理由で特別の便宜を図るということらしい。

 今回の場合、忖度の理由として描かれていたストーリーの一つには、安倍晋三首相が、財務省の悲願である消費増税に消極的であったので、安倍首相を怒らせないように、昭恵夫人が名誉校長を務めていた森友学園の小学校開設に特別の便宜を図ったというものがあった。

 一般論として、サラリーマン社会などでそうした忖度がありうるのは否定しない。しかし、今回財務省が安倍首相を忖度したというのは、筆者としては釈然としない。

 財務省は霞が関の官庁の中で情報戦にはめっぽう強いところだ。筆者は、エビデンス(証拠)主義なので、財務省陰謀論を唱えることはしない。ただ、財務省であれば、忖度をするくらいなら、安倍首相を嵌(は)めて情報をリークし、倒閣する方を選ぶのではないかと考える。

 マスコミの中には、安倍政権が官僚の人事を振りかざすから今回のような忖度につながっている−という話もあるようだ。

 確かに安倍政権では内閣人事局を作り、官僚人事に力を入れた。しかし、先進国では一定以上のランクの高級官僚は政治任用であることが多い。各省庁の事務次官が全て省庁の生え抜きで、下から上がってくるという官僚人事は日本独特である。

 この種の話で気をつけなければいけないのは、責任を取らない官僚が、政治家抜きで人事を自由にやりたいという願望があることだ。それにマスコミが乗っているようにもみえる。

 

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