水野和夫さん、「閉じてゆく帝国」の時代…日本はEUと組むべきだ (1/3ページ)

★水野和夫さん『閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済』(集英社新書、780円+税)

2017.05.28

水野和夫さん
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  • <p>水野和夫さん</p>
  • <p>水野和夫(著)『閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済』(集英社新書、780円+税)</p>

 新自由主義、グローバリゼーション…拡大と成長、規制緩和がもてはやされたのは「今は昔」。アメリカ第一主義を掲げて当選したトランプ大統領、EU(欧州連合)からの離脱を決めたイギリス…。資本主義、国民国家に代表される近代システムの終焉とともに「閉じてゆく帝国」が生き残るという新たな世界で、日本の進むべき道とは? (文・南勇樹 写真・寺河内美奈)

 −−もはや、資本主義は終わった、と

 「『近代』とは経済的にみれば『成長』と同義語であり、資本主義は成長をもっとも効率的に行うシステムです。『中心』たる欧米諸国は『周辺』(フロンティア)を広げることによって利潤率を高め、資本を増殖させてきました。そのためにグローバリゼーションを叫び、規制緩和をさせ、ひたすら『蒐集(しゅうしゅう)』に励んできたのです。ところが、もはや地理的な“周辺”はなくなりつつあり、かつては安く入手できたエネルギー(石油など)も高騰し、システムの限界がはっきりと見えてきています」

 −−地理的な「周辺」がなくなったために、アメリカは「電子・金融空間」に利潤のチャンスを見つけた

 「『電子・金融空間』とはITと金融自由化が結合して作られる。アメリカは世界中の余剰マネーをウォール街に呼び込み、途方もない利潤を生み出しました。だが、これも2008年のリーマン・ショックで崩壊しました。しかも『国民国家』の主体たる中間層を豊かにしたわけではなく、富を集中させ格差を拡大させたのです。世界的な『低金利』は、もはや投資先がない、投資しても利益が上がらないことを示しています。ポスト近代は、いくつかの『閉じてゆく帝国』が世界に並立する時代になるのではないか、と考えています」

 
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