金賢姫元工作員来日の価値は?“ギャラ”720万円

2010.07.21


金元工作員を乗せてきたジェット機はトヨタ子会社の所有だった【拡大】

 来日中の金賢姫・北朝鮮元工作員(48)は21日午前、拉致被害者・田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄、飯塚繁雄さん(72)らと20日夜に続き、食事を共にした。同日夕には、拉致被害者・横田めぐみさん=同(13)=の両親と初めて面会する。新情報が明かされるかが焦点だが、金元工作員は「旅行がしたい」と希望しており、政府は“遊覧ヘリ旅行”も検討しているという。

 まさにVIP待遇だ。今回の来日には「総額1000万円程度」(関係者)という飛行機のチャーター代や滞在費、金元工作員への“ギャラ”など巨額の費用が投じられるが、その費用に見合った効果が得られない場合、政府の責任が追及される可能性もある。

 政府がチャーターしたビジネスジェット機(7人乗り)はトヨタ自動車子会社の朝日航洋が所有。同社の広報担当者は「政府との契約内容は明かせない」としたが、一般的な運賃は飛行1時間につき、68万円という設定。国土交通省関係者は「送迎には韓国まで2往復する必要がある。待機中の料金を含めると総額1000万円は下らないはず」と語る。

 また、金元工作員は「一生に一度の海外なので旅行がしたい」と希望しているといい、政府は22日に調布飛行場から専用ヘリをチャーターして遊覧飛行することも検討しているという。

 チャーター機を使用してまで厳戒態勢を敷く理由について、外交関係者は「韓国政府は来日の条件として身辺警護の徹底を要請してきた」と説明する。さらに、金元工作員には1億ウォン(約720万円)程度の“協力費”が支払われる見込みだという。

 巨額な費用と大規模な警備体制で決行された金元工作員の来日は、拉致問題にどんな影響を与えるのか。拉致被害者の家族会事務局長、増元照明氏(54)は「北朝鮮の主張を覆す何らかの証言が出ればと期待している。記者会見を開き、韓国内で言えなかったことを話してもらえれば、世論を喚起できる」と語り、滞在予定の23日まで一度も公の場に出そうとしない日本政府の動きをけん制する。

 コリア・レポート編集長の辺真一氏は「安否不明者に関する新情報が期待できる。ただ、今後の日朝協議で北朝鮮側が猛反発し、拉致問題の交渉が遠のく可能性もある。まさに『諸刃の剣』だ」と話している。

 

注目サイト