【岡田敏一のエンタメよもやま話】寿司は脳も破壊?中韓でたらめ経営に続く衝撃の報告書、欧米メディアが報道

2012.12.30


なぜか再び寿司がやり玉に…。「Sushi kills your brain(寿司があなたの脳を破壊する)」という記事を掲載した米国の「グローバル・ポスト」のサイト【拡大】

 今年6月の本コラムで、米国ロサンゼルス郡とオレンジ郡の寿司(すし)店の寿司ねたの多くが、米海洋環境保護グループのDNA鑑定でデタラメだったことが分かったというお話をご紹介しました。

 このコラムに対する反響は大きく、たくさんの在米邦人のみなさんから電子メールをいただき「米国でデタラメなねたで商売している寿司屋は韓国系と中国系ですよ。彼らが日本文化を海外で破壊しています」と内幕を教えていただきました。

 あれからほぼ半年。欧米ではまた寿司がやり玉に上がっています。世界のニュースを幅広く紹介する米ニュースサイト、グローバル・ポストが12月4日に「Sushi kills your brain(寿司があなたの脳を破壊する)」というシンプルかつ過激な見出しの記事を掲載したからです。

 なぜこんな記事が出たのかというと、サメやメカジキ、そして寿司ねたでおなじみのクロマグロといった大型の魚に含まれる水銀の量が年々、増えており、こうした魚を食べ続けると水銀の毒のせいで、子供の脳の発達障害といったさまざまな健康被害が起こるという報告書が発表されたからです。

 ほとんどの海の魚は、こうした問題に関する危険性を少しは有しているのですが、前述した大型の魚は海の食物連鎖の上位におり、ごく微量の水銀を含む小さな魚をたくさん食べて、水銀がどんどん体内にたまっていると考えられるからです。

 問題の報告書は、米の生物多様性研究所(BRI)と、世界的な環境保護キャンペーン団体「ゼロ・マーキュリー・ワーキング・グループ(水銀ゼロ作業部会)」が12月4日に発表しました。

 魚介類の水銀汚染の深刻化を食い止めるため、水銀の使用を制限する国際条約を策定しようと来月、国連主催でスイスのジュネーブで開催される「国連水銀条約協議」を前に発表されたこの報告書では、米国がこれまで安全と定めていた水銀消費量が安全ではないことが判明したため、この消費量を現在の4分の1に減らすための新たな国際基準が必要と主張。

 こうした状況を鑑(かんが)み、水銀の平均含有量が多いカジキやクロマグロはメニューから除外し、それらよりは水銀の含有量が低いハタやビンナガマグロについては、食べるなら1カ月に1回に抑えるようにすべきだと呼びかけています。

■ノーモア・ミナマタ!?

 報告書の執筆者のひとりで、WHO(世界保健機関)のアドバイザーを務めるエドワード・グロス博士は「安全だと認識されてきた(水銀保有量の)水準が、現時点では(人体に)害を与える水準になっている」と説明。さらに「これらは人体に取るに足りない影響ではなく、甚大な影響を与える。一般の人たちが普通に食べるシーフードの量で(人体には)有害なのだ」と訴えるなど、欧米の科学者たちはこぞって、水銀が人体に与える悪影響が過小評価されていると警告しています。

 日本では全く知られていない話ですが、どうやらこれら大型の魚の水銀汚染は軽視できないようです。

 そしてグローバル・ポストでは、魚介類に含まれる水銀が人体に与える潜在的な危険性の例として日本の水俣病を例に挙げています。記事では「(欧米の)科学者たちは1950年代の日本で、水銀に汚染された廃水が水俣の工場から流れ込み、母親が水銀で汚染された水俣湾(熊本県水俣市)の魚を食べていた場合、子供にも障害が出るなど数千人が中毒の被害を受けた」と説明しています。

 現在、EU(欧州連合)では妊婦や子供に母乳を与えている女性に対し、週に2回以上、マグロを食べないようにと勧めているほか、米食品医薬品局(FDA)は、いくつかの種類のマグロは(日常の)食事に含まれるべきだが、サメやメカジキ、大型のサバについては除外すべきだと助言しています。

 こうした科学者や専門家の意見について、水産業界は「環境活動家が売名行為も兼ね、不必要に恐怖をあおっている」と主張。「より多くの魚介類を摂取すれば健康になるという利点が水銀汚染のリスクを上回っているはずだ」と猛反発しています。

 無論、この主張にも一理あります。米国立水産研究所によると、これまで米国では、スーパーなどで売っている商用魚介類から水銀の毒性は一度も確認されておらず、それどころか、米国では、魚に含まれる脂肪酸の一種で、人間の細胞が正しく機能するためには不可欠な「オメガ3脂肪酸」の摂取不足のせいで、毎年何と8万4000人が命を落としているというのです…。

 そのため科学者や専門家は「魚介類を食べることの健康上の利点はよく承知している。特に幼い子供や胎児の脳の発達には不可欠だ。そして商用魚介類の3分の2の水銀含有量は健康に問題がないレベルなので、これに該当するサケ、タラ、イワシ、ニシンといった魚は定期的に食べるべきだが、クロマグロといった大型の魚については注意が必要だ」と説明しています。

 魚好きの日本人にとっては大きな問題ですが、それほど神経質になる必要もなさそうですが、妊婦の方などは注意した方が良さそうです…。(岡田敏一)



■真実の実は苦い

 さて、今年の本コラムは今回で最後です。毎週ご愛読いただきありがとうございました。1月9日から始めた本コラムですが、始めるにあたり、ひとつ、自分に決まり事を科しました。ちょうど1年前の今頃、近所をぶらぶらしていたら、とある小さなお寺の入り口の看板の小さな黒板にこんなことが書かれていました。

 「ほめる人は多い。けなす人も多い。しかし本当のことを言う人は少ない」

 まさにこれだと思いました。というわけで本コラムは常に「本当」のことを書く「少数派」をめざします。特定の団体、勢力、政党、企業、業界の宣伝・応援役や、唾棄すべき提灯(ちょうちん)記事は死んでも書きません。わたくし岡田敏一が面白いと思ったことや、ナメてんのかと思った日本を含む世界のあらゆる「エンタメ」(無論衣食住などもエンタメですよ)について、幅広くご紹介することをお約束します。来年はさらにパワーアップさせたいと思いますのでご期待ください。では良いお年をお迎えください。

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 【プロフィル】岡田敏一(おかだ・としかず) 1988年入社。社会部、経済部、京都総局、ロサンゼルス支局長、東京文化部などを経て現在、編集企画室SANKEI EXPRESS(サンケイエクスプレス)担当。ロック音楽とハリウッド映画の専門家。京都市在住。

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