北、好戦急先鋒の国防相を交代 専門家「正恩暗殺未遂で更迭の可能性」

2013.05.14


金格植氏は金正恩第1書記暗殺未遂事件に連座して粛清されたのか(ロイター)【拡大】

 北朝鮮に異変が起きた。国防相に当たる人民武力部長の金格植(キム・ギョクシク)氏が姿を消し、代わって張正男(チャン・ジョンナム)氏が新人民武力部長に就任した。金格植氏と言えば、恫喝外交の急先鋒として知られる人物。裏で何があったのか。粛清説や米国との手打ちの第一段階などさまざまな見方が囁かれている。

 北の内部で何かが起きている。朝鮮中央通信が13日、金正恩第1書記が人民内務軍協奏団の公演を観覧したことを伝える記事で、随行者として張正男氏を人民武力部長と紹介した。

 韓国統一省の資料によれば、金格植氏は1944年生まれで、軍総参謀長などを経て、2012年11月に正恩氏の側近だった金正角氏の後任として人民武力相に就任した。わずか半年での退任ということになる。

 奇妙な交代人事に航空自衛隊で情報分析に携わった軍事ジャーナリスト、鍛冶俊樹氏は「女性警官に『共和国英雄』の称号を与えた件と関連がある」とみる。

 北メディアは先週、平壌市を管轄する市人民保安局の交通部門に勤務する女性警官(22)を「革命の首脳部を決死の覚悟で守った英雄」とたたえ、「共和国英雄」の称号を与えたと伝えた。

 これを受け、韓国の聯合ニュースは、正恩氏の乗った車が何らかの事故に巻き込まれた可能性があると報道し、「交通事故にみせかけた暗殺計画の一環」(韓国国防省関係者)との見方が流れた。

 鍛冶氏は「暗殺計画には国家首脳の動静をすべて把握する側近中の側近が加担するケースが多い。金格植氏はその暗殺未遂事件に連座して更迭されたともうかがえる。暗殺計画となれば1人だけで行うことはない。関係者は根こそぎ処分される。国防責任者交代の裏で大粛清が行われている可能性がある」と指摘する。

 一方、金格植氏は2010年の哨戒艦沈没事件、延坪島(ヨンピョンド)砲撃事件で主導的役割を担った強硬派。今回の交代劇は「強硬派隠し」の策ともみれなくはないという。「(正恩氏は)米国との手打ちを進める第一段階として、強硬派を引っ込める形で対話に臨む姿勢をアピールしているのではないか。強硬策はすべて金格植氏がやっていたこととして責任を押し付けようとしているとも読める」(鍛冶氏)

 粛清にしろ、米国の顔色をうかがったにしろ、安定からほど遠い体制は長くは続きそうにない。

■関連記事
 ⇒正恩氏、暗殺未遂事件か 女性警官異例の「英雄」扱いで広がる憶測

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。