【毒食大陸中国】「実質中国産」なのに産地ロンダリングで「仏産」に 日本の業者も実態把握

2013.06.12

★(4)

 健康や食の安全に対する意識の高い消費者のなかには、中国産食品を避ける動きも広がっている。

 市販されている生鮮食品と、一部の加工食品は、産地表示が義務づけられている。

 だが、この産地表示だけを信じていれば、中国からの毒食品から身を守れるかといえば、そうではない。

 食品表示アドバイザーの垣田達哉氏は、産地表示の基準の曖昧さについて、こう指摘する。

 「例えば、中国産のシイタケでも、原木や菌床ごと持ち込み、中国での栽培期間より長く栽培してから収穫すれば、『国産』と表示できる。しかし、原木が汚染されていれば、日本でどれだけ長く栽培しようとも安全とはいえない」

 農水省が定める品質表示基準を示したJAS法では、栽培地が複数にわたる場合、栽培期間が最も長い場所を原産地とする、通称「長いところルール」が採用されている。

 中国生まれのウナギの稚魚やアサリ、もやしの原豆なども、日本での生育期間の方が長くなれば、「国産」を名乗ることができるようになるのだ。

 一方、筆者が上海市の食品商社駐在員の男性(42)に聞いたのは、さらに大胆不敵な“産地ロンダリング”の手口だ。

 「中国から第三国を経由して日本に持ち込み、産地名を変えてしまう。たとえば、中国で栽培されたトリュフをまずフランスに持ち込み、そこから『フランス産』として日本に輸出するのだ」(男性)

 市場には、同じ手法で日本に持ち込まれた「実質中国産」が、「イタリア産」のトマトピューレやポルチーニとして堂々と売られているという。

 こうした「実質中国産」の食材を扱う日本の食品関連企業は「その実態を把握している場合がほとんど」。しかも、前出の垣田氏によれば、こうした「産地ロンダリング」は、法的には何の問題もないというのだ。

 「産地表示のルールでは、日本に入る直前に食材が所在した国を産地として名乗ることができる。さらにフランスの業者が、『間違いなくフランス産トリュフだ』と断言していれば、元々は中国産だったことが後で判明しても、日本側の企業が責任を問われることはない」(垣田氏)

 いくら産地表示にこだわっても、中国の毒食品から逃れることはできないというわけだ。

 ■奥窪優木(おくくぼ・ゆうき) 1980年、愛媛県生まれ。上智大経済学部卒。2004年に渡米、出版社・新聞社勤務を経てフリーに。07年から中国・広州で取材活動を開始。08年に帰国し、中国の社会問題を週刊誌などで執筆中。著書に『週刊SPA!』誌上での連載「中華人民毒報」をまとめた『中華バカ事件簿』(扶桑社)など。

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