【断末魔の韓国経済】競合する韓国に情けは無用 対岸の火事は放置せよ 三橋貴明氏

2013.08.05

★(6)

 連載第4回で「韓国経済はウォン安の追い風を受け、技術を外国から購入し、国民の損に基づきグローバル市場を中心に稼ぐモデル」と書いた。だが、韓国にはもう1つ、「外国」から絶対に買わなければならないものがある。すなわち、シリコンウェハー(=半導体に欠かせない材料基板)に代表される資材、工作機械といった「資本財」だ。

 そして、韓国がどの国から資本財を購入しているかといえば、もちろんわが国・日本である。

 というわけで、韓国の製品の輸出と日本の対韓輸出は、面白いほどに相関関係がある。韓国の輸出が伸びれば、日本の対韓輸出は増える。逆に、韓国の輸出が減少局面になると、わが国の対韓輸出もまた減ってしまうのである。

 これを受け、「サムスンや現代自動車が不調に陥ると、日本経済もダメージを受ける。韓国経済の失速は他人ごとではない」などと、知った風な口を利く人がいるが、完全に他人ごとだ。

 何しろ、サムスン電子にせよ、現代自動車にせよ、日本の家電産業や自動車産業のコンペ(=競合相手)なのだ。アベノミクスによる円安ウォン高で、韓国の大手企業が輸出競争力を喪失したとき、必ず反対側でコンペである日本企業の競争力が回復している。

 これまで、韓国に資本財を輸出していた日本の資本財メーカーは、売り先を日本の家電企業、自動車企業に変えればすむ話である。

 別に、重商主義的な話をしたいわけではないが、韓国経済が失速し、日本の製造業の国際競争力が伸び、何か問題なのだろうか。このまま円安傾向が続き、日本企業のグローバル市場におけるシェアが高まっていけば、日本国内の雇用に必ず好影響を与える。企業によっては、国外に移した工場を日本に戻すという、いわゆる「リショアリング」に踏み切るところも出てくるだろう。

 今後の韓国経済は、国内の不動産バブルによる経済のデフレ化、さらに通貨高による輸出減少に苦しめられることになるだろう。さらに国民資本が脆弱な韓国は、常に「通貨危機」というリスクを抱えている。とはいえ、韓国は自国の経済モデルを構築する際に「日本」を参考にした。韓国は日本の競合相手であって、両国は補完関係にはなれない。

 韓国経済が苦境に陥ると、またもや「日本は韓国を助けるべきだ」なる奇妙なことを言い出す人が出てくるだろう。とはいえ、繰り返すが韓国は日本の競合相手なのだ。そうである以上、対岸の火事は放置するべきなのである。 =おわり

 ■三橋貴明(みつはし・たかあき) 1969年、熊本県生まれ。経済評論家、中小企業診断士。大学卒業後、外資系IT業界数社に勤務。現在は株式会社「三橋貴明」事務所社長。著書に「目覚めよ! 日本経済と国防の教科書」(中経出版)、「日本大復活の真相」(あさ出版)、「いよいよ、韓国経済が崩壊するこれだけの理由」(ワック)など多数。

 

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