【石平のChina Watch】習近平主席の時代錯誤ぶりは「風車」と闘うドン・キホーテと重なる (1/2ページ)

2013.10.24

 スペインの作家、セルバンテスが著した『ドン・キホーテ』の中で、騎士気取りの主人公が風車に突撃するシーンがある。滑稽にして悲哀にも思える名場面だ。実は最近、中国国家主席、習近平氏の行いを見ていると、彼のやっていることはことごとく、ドン・キホーテと風車との闘いに似てきているような気がする。

 習氏が昨年11月の総書記就任以来、全力を挙げて闘いを挑む相手の一つは党と政府の内部の腐敗である。

 「腐敗を根絶しなければ国が滅ぶ」という切実な危機感の下、習氏は「ハエもトラも一掃する」との大号令をかけ、疾風怒濤(どとう)のごとく腐敗撲滅運動を展開してきた。

 だが、汚職幹部の筆頭だった前鉄道相を極刑に処することもできなかったことや、その上の「大物トラ」に摘発の手が及ばなかったことなどから、鳴り物入りの腐敗撲滅運動も最近では「トラがハエを払う運動」だと揶揄(やゆ)され、早くもその限界を迎えている。

 今、腐敗しきっているのは習主席自身の権力を支えている幹部組織そのものだから、この得体(えたい)の知れぬ「風車」への突撃は最初から勝ち目はない。本来、腐敗撲滅の唯一の方法は一党独裁体制にメスを入れることであろうが、それができないなら、「反腐敗」も中途半端に終わる。

 習主席が渾身(こんしん)の力を絞って闘おうとするもう一つの「風車」はネット世論と、ネット世論によって代弁されている人々の自由な思考である。

 今夏以来、習指導部は官製メディアと警察力を総動員してネット上の反体制的世論に対する掃討作戦を展開してきた。ネットへの検閲を強化しながら多くのオピニオンリーダーの拘束・逮捕に踏み切った。その一方で、知識人たちが求める「普世価値」(民主・自由・人権などの普遍的価値)を、「西側の陰謀思想」だと決めつけ攻撃の集中砲火を浴びせている。

 

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