【ニッポンの分岐点】日韓関係(1)「嫌韓」の奔流 称賛の陰で膨らんだ違和感 (1/3ページ)

2014.01.15


2002年6月のサッカー・ワールドカップ準決勝「ドイツ−韓国」戦では、韓国のソウル市庁前広場が代表チームと同じ赤い服を着た韓国国民で埋め尽くされた【拡大】

 韓国前大統領の李明博(イ・ミョンバク)(72)が2012年夏に竹島に上陸して以降、日韓関係は最悪といわれるほど冷え込んでいる。これまでと大きく違うのは、少なくない日本人が「嫌韓」感情を隠そうとせず、李や歴史認識を盾に首脳会談に応じない現大統領の朴槿恵(パク・クネ)(61)の態度を公然と批判し始めたことだ。日本人が戦後長らくタブー視してきた「嫌韓」が表面化するきっかけは何だったのか。

 ■「新時代」の祭典

 「問題作」といわれる漫画が05年に出版された。在日韓国・朝鮮人は強制連行されたといった韓国側の歴史観を批判し、朝鮮半島の近代化に対する日本の貢献を主張した「嫌韓流」だ。

 広告宣伝がほとんどなかったにもかかわらず、出版前からインターネット上で話題を集め、現在までシリーズ約100万部を売り上げた。米紙ニューヨーク・タイムズは当時、1面で「韓国などへの対抗心をあおる漫画が日本でベストセラーになっている」と報じた。

 「嫌韓流」は冒頭、日韓が共催した02年のサッカー・ワールドカップ(W杯)について描く。韓国選手の相次ぐラフプレーが反則とされなかったり、韓国応援団がドイツチームを「ヒトラーの子孫」と罵倒したりした逸脱行為を取り上げなかった日本のメディアに疑問を呈したのだ。

 「韓国を非難することは言ってはいけない空気があった。何かおかしいとの思いが決定的になったのがW杯報道だった」。デザイン会社に勤めていた著者の山野車輪(42)は執筆の動機をこう振り返る。

 1998年、日本語を解し知日派で知られる金大中(キム・デジュン)が韓国大統領に就任。当時の首相、小渕恵三との間で日韓共同宣言が署名され、メディアはこぞって日韓新時代の到来を強調した。

 金政権は、国際通貨基金(IMF)の介入を招いた金融危機から早期に脱し、世界企業としてサムスン電子が台頭。日本の経済界からは「ルック・コリア(韓国を見習え)」との声が上がった。2000年には海外旅行先として韓国がハワイを抜いて首位になる。そんな日韓新時代を象徴するメーンイベントが共催のW杯だった。

 

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