【国際情勢分析 吉村剛史の目】対中めぐり台湾立法院占拠 与野党駆け引き激化 (1/2ページ)

2014.03.22


中国とのサービス貿易協定をめぐり、与党に抗議して立法院を占拠する学生たち=18日(AP)【拡大】

 対中関係をめぐり台湾の与党、中国国民党と野党との駆け引きが激化している。昨年6月に中台で調印した双方のサービス分野の市場開放を目指す「サービス貿易協定」では、台湾の貿易自由化の出遅れを危惧して立法院(国会に相当)での早期批准を求める国民党の馬英九政権に対し、最大野党の民主進歩党などは「密室協定」「台湾の弱小産業に打撃」などと反発。17日には批准に向けた委員会審議で、強硬採決も辞さない構えの与党立法委員(国会議員)が時間切れを理由に審議を打ち切ったことから民間団体にも反発が広がり、18日夜以降、学生らが議場と議事堂周辺を占拠する前代未聞の事態に発展した。

 ■前例ない市民の議場占拠

 「21日まで占拠する」

 一連の行動を「318人民奪回立院(立法院奪回)退回服貿(サービス貿易協定撤回)行動」と名付けた学生らのリーダー、台湾大学大学院(政治研究所)修士3年の男子学生(25)は議場内で息巻いた。

 21日は協定の本会議審議日。112議席(定数113)中65議席を国民党が占めている。

 協定は昨年6月に上海で調印。電子商取引や医療、旅行業など中国が80分野、台湾は64分野を相互に開放する取り決めだ。

 学生らは18日午後9時ごろ、警備の警察官を押しのけて議事堂内に乱入し、100〜200人で議場を占拠。警察官らは数回にわたって強制排除を試みたが失敗し、議事堂周囲も含め、500〜1000人の学生らが徹夜で居座りを続けた。

 19日朝には、広報担当の政治大学(哲学)3年生の男子学生(21)が、協定の審議に関し、全条項を厳格に審議するとした与野党の取り決めが守られていないとして、協定の撤回を要求。さらに立法院が中国との協定に関する法制度を整えるまで、中台間の上層部の相互訪問や協議は中止すべきだと訴え、警察の立法院からの撤退、馬総統らによる謝罪、江宜樺行政院長(首相)の辞任などを求めた。

 負傷者や逮捕者も出る事態となり、総統府や国民党は「意見表明は理性的かつ穏当に」と議会秩序の早期回復を呼びかけたが、民主進歩党などは学生らの行動を応援。協定について中国と再協議を行うべきだと主張した。

 

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