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安倍晋三政権の幹部が「中国とはまだ話せるが、韓国とはどうしようもない」と発言した、と伝えられた。その真偽はともかく、私を含めて親韓派的な日本人も、最近の韓国の主張には戸惑うことが多い。こうなれば、性急に成果を求めるより、世界の人々が「もっともだ」と思う歴史的認識を、日本人自身が確立するように努めた方がいい。
私は、日本の朝鮮統治(1910−45年)が悪いことばかりでなく、好ましい遺産もあることについても、日本が誇るのでなく韓国が徐々に認めてくれるのを待ちたいと思ってきた。だが、反日のエスカレートを前にしては、こちらから言うしかなさそうだ。
今回の連載では、そういう観点から、日韓関係の根本に立ち返って考えてみたい。
さて、どうして韓国との話し合いが難しいかというと、中国は善しあしは別にして単純で分かりやすいが、韓国は何をどうしたいのか理解しがたいからだ(日本外交にも似たところがあるので笑えないが)。
例えば、靖国神社参拝について、中国は満州事変(31年)以降の責任者であるA級戦犯合祀を問題にしているので、分祀すれば容認することも期待できる。中国は「戦争は一部軍国主義者の仕業だった」という社会主義国らしい理屈で日中友好を進めてきた。そうした経緯からすれば、彼らがA級戦犯合祀問題に敏感なことは少なくとも理解できる。




