中国の替え玉受験「依頼者は官僚」…国営テレビが実態暴露 (3/3ページ)

2014.06.22

 ■人さし指を「中指」と言い張り…

 試験初日の6月7日午後に“事件”は起きた。替え玉の女子学生が指紋照合機に指を置いたところ警報が鳴ったのだ。指紋データは各出願者の右手中指が登録されているのだが、この替え玉学生は人さし指を読み取り部分に置いていた。

 中指を所定の位置に置くよう再三指示する試験監督。頑として人さし指を置いたまま「この指(が中指)だ」と言い張る学生。ついに試験監督は何かを察したかのように、人さし指の読み取りを認めたのだった。

 実はこの替え玉学生、うっかり人工の指紋膜を人さし指に装着してしまったらしい。気の弱い人間なら「私は偽物です」と白状してしまいそうな状況だが、むちゃくちゃな主張を平然と言いのけてしまうメンタルの強さには、ある意味脱帽する。

 不正が発覚した場合、替え玉受験に協力をした大学生らは学校から除籍処分を受けるかもしれない。刑事責任を問われることだってあり得る。

 彼らは不安にならないのだろうか。

 「替え玉受験者なんて数かぎりなくいる」

 「ぼくらの責任は軽いはず」

 「こんなに報酬がいいんだから、多少のリスクは仕方ない」

 彼らの隠し撮り映像はモザイクで隠され、表情はうかがえないが、犯罪の片棒を担いでいるという自覚はないようだ。

 ■既視感ある展開

 このCCTVの特集が放送された17日、河南省の高考担当部局の対応は早かった。当日のうちに警察部門と協力して調査を開始したとのコメントを出し、「省内の高考で165人の受験生が不正行為を働き、うち127人が替え玉受験だった」と一部の調査結果まで発表したのだ。

 どこか既視感(デジャブ)に襲われる展開だ。

 今年2月、CCTVは「中国の性の都」とよばれた広東省東莞市で、高級ホテルのストリップショーや売春交渉の現場を隠しカメラで撮影し、その実態を報道した。地元当局は大慌てで大規模な風俗産業の摘発に乗り出した。

 このCCTVの報道は、政権中枢が広東省トップの政治家の評価を落とそうとした政治闘争だったとの指摘もある。

 ただ中国の官製メディアは基本的に「共産党の喉と舌(宣伝機関)」だ。河南省の替え玉受験にしても、東莞市の風俗産業にしても、権力中枢による「一罰百戒」の面があったことは確かだろう。

 

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