【戦争と性犯罪】戦争犯罪認めぬ韓国政府 賠償も進まず 韓国兵とベトナム (2/2ページ)

2014.08.05

 歴史の直視は韓国でも難しいが、建前と違って兵士は苦しんでいる。

 韓国の作家、金賢娥(キム・ヒョナ)氏が書いた『戦争の記憶 記憶の戦争−韓国人のベトナム戦争』(三元社)では、犠牲者と加害者の双方の言葉を伝える。参戦した兵士は次のように語る。

 「一度だけでも民間人を殺してはならない、強姦してはならないと聞いていたら、しなかった。私が戦う理由がどこにある。しかし生き残らなければならないと考えるようになると、婦女子もベトコン(注・共産兵の蔑称)に見えた」(要約)

 同書で、金氏は韓国の歴史家のこんな言葉を記している。

 「日本は犯罪行為を力の論理で包み込んで美化することに忙しい。罪責感と責任感は眼中にもない。日本は理解しなければならない。過去の克服は『ともに記憶すること』であって、『ひとりで埋めてしまうこと』ではないことを」

 金氏は日本に強い批判を向けるが、「国名に韓国という単語を当てはめても同じ」とも指摘した。

 戦争で強められた憎悪と狂気が敵の女性への暴力に向かう。どの国でも、こうした悲劇が繰り返されたことが、文献や報道などから見えてきた。2001年には当時の金大中大統領がベトナムを訪れ、謝罪し、補償を約束したが、賠償はほとんど行われていない。

 犯罪加害者が罪と向き合うことは難しい。だが、韓国が日本を批判するなら、自国の歴史を真剣に見つめてほしい。

 ■石井孝明(いしい・たかあき) ジャーナリスト。1971年、東京都生まれ。慶応大学経済学部卒。時事通信記者、経済誌記者を経て、フリーに。安全保障や戦史、エネルギー、環境問題の研究や取材・執筆活動を行う。アゴラ研究所運営のエネルギー情報サイト「GEPR」の編集を担当。著書に「京都議定書は実現できるのか」(平凡社)、「気分のエコでは救えない」(日刊工業新聞)など。

 

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